全世界公開まで3か月を切った『スター・ウォーズ』シリーズ初のスタンドアローン作品『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(12月16日全国公開)でメガホンを取った、ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』で知られるギャレス・エドワーズ監督が、本作で目指した『スター・ウォーズ』の姿を語った。

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 本作は『スター・ウォーズ エピソードIII/シスの復讐』(2005)と『スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望』(1977)をつなぐサイドストーリー。『エピソードIV』でレイア姫がR2-D2に託した、帝国軍の宇宙要塞「デス・スター」の設計図を入手するため決死のミッションに挑んだ反乱軍のはぐれ者チーム「ローグ・ワン」の活躍を描く。

 主人公は、フォースの使い手であるジェダイが絶命した暗黒の時代にありながら、希望を求めて立ち上がる人々。ギャレス監督も「彼らは魔法の力を持っているわけではないし欠点も多い。何事も軽々とこなしてしまう人物ではないんです。それでも、困難なミッションに挑戦せざるを得ない」と証言する。

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主役は普通の人々! 寄せ集めチーム「ローグ・ワン」(C) Lucasfilm 2016
 そんな「ローグ・ワン」の戦いは「自己犠牲を伴う結果になるかもしれません」と続けた監督。「本作の後の時代に当たるシリーズで反乱軍が勝利することはすでにわかっていますよね。逆にとらえれば、他の映画ではできないような展開も許される。最終的には善が勝利しますが、ハッキリと決着がつくわけではなく、『スター・ウォーズ』史上、最も “灰色な”展開になります。典型的なハリウッド映画のように、登場人物みんながメデタシメデタシとなる結末にはならないんだということを、観客の皆さんにも気づいてもらいたい」と胸中を明かした。

 一方で、“正史”にあたる『スター・ウォーズ』シリーズの根底を流れるテーマはしっかりと受け継いだ。「このシリーズには、父と子、師匠と弟子といった、ひとつの世代とその次の世代との個人レベルでのつながりを描いた、深淵で神話的な要素が含まれているんです。シェークスピア劇ともいうべきね。『スター・ウォーズ』を模倣した作品の多くが失敗する理由は、作り手がこの映画を、レーザー光線が飛び交う宇宙での戦闘シーンやロボットが登場するだけの作品だと勘違いしてしまうからです」という監督は、「『ローグ・ワン』では父と娘の関係を取上げています。詳しくはお話しできませんが、本作において、この父は銀河の命運のカギを握る存在となり、娘は父の業を背負い、しょく罪しようとするのです」と明かした。


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