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当時『インデペンデンス・デイ』で大きな注目を集めていたローランド・エメリッヒが日本のゴジラをハリウッドで実写化するとして鳴物入りで製作された本作だが、日本版とはあまりにもかけ離れた表現に世界が驚愕。原爆や、人間が生み出した恐怖の象徴として畏怖とともに描かれてきたゴジラが、このハリウッド版ではすばしっこい巨大トカゲのようなクリーチャーとして大暴れしたのだ。

公開以来さまざまな場面で批判の対象になってしまっており、過去にはエメリッヒ監督自身も「実はやりたくなかった」と元も子もないことをぶっちゃけたほど。脚本執筆と製作を手がけたディーン・デヴリンも、すでに問題を認めて反省を語ったことがあったが、この度米Yahoo! Entertainmentの取材で改めて同作を振り返り、何がどういけなかったかを赤裸々に語っている。

今回のデブリンは、そもそも製作陣がゴジラをどう解釈したのかが根本的に間違っていたと話す。「会議室では知的で良いアイデアが生まれたぞと思ったものですが、映画を作る上でこれは酷い判断でした。僕たちは、ゴジラとは善でも悪でもなく、ただ繁殖を目的とした動物に過ぎないと解釈したんです。人類の生存を脅かす、脅威の存在なのだと」。

映画の最後には、ゴジラが産み残した卵のひとつから新たな幼獣が誕生する瞬間が描かれ、続編を示唆した。結局この続編映画は実現しなかったが、デヴリンらはもし製作できれば「名誉挽回のチャンス」になると考えていたと話している。


ちなみにデヴリンは、「もしももう一度、あの映画を作り直すことができたら」として、こう希望を語っている。「今度はゴジラを絶対的なヒーローとして描きます。観客がずっと彼を応援できるように」。
THE RIVER
https://theriver.jp/godzilla-devlin-regrets/